誰にでも手に入る夢の住まい(第368回 鶴見区T様邸新築事例 2)

こんばんは。
クリスマスも過ぎるともう年の瀬ですね。
年内で納めなければならない事との競争もあって、ついつい気忙しくなってしまいます。
そして新しい年を迎えるにあたっての準備も必要で、気ばかりが焦ってしまう。。。
毎年の事ですが、この点はあまり成長していないのかな?(笑)

個人的な事ですが、今年も伊勢神宮に初詣。 大晦日の夜に出発して、朝方?お参りします。
勿論、外宮から内宮といった感じに。。。
恙なく過ごせた年に感謝し、ついでにお願いもし…^^;
事故に遭わないよう、気を付けて行ってきます!!

さて前回の続き。。。
鶴見区の新築住宅の事例です。

僭越と思いながらも常々申し上げておりますが、家は“箱”ではありません。
そこには住まい手の拘りや主張があり、家族の成長、夢や希望といった正に“息吹”があるものです。
建築家(私もその端くれですが…)は作品と呼んだりしますが、その息吹なるものが無ければ、コト住宅に関してはその存在意義を見出せません。
“いい家”というものは、建築家の自己満足ではなく、イヤあっていいのですが、少なくともそれを超えたものでなければなりません。

今回も小さなお子様がいますが、兎角議論の華に成りがちな過敏症だ、自然素材だ、新商品だとかのほかに、まずもってそのお子さんの成長を少しでも楽しみに想像しながら設計施工すると言った事を大事にしてきました。
そんな体温を感じる想いがあってこそ、注文住宅は花開くと思っています。
私にとって、同業他社の評価は必要ありませんし興味もありません。
ただただ、住まい手のマイホームに描く夢を一緒に紡いで、一つ一つ創り上げていきたいと思っています。

前回お見せした通り?、今回の計画地は間口に比べて奥行きが深くあります。
屋根の左側がああなっているのは斜線制限の為。。。
三階建ての場合、通常は棟までの高さ(最高高さ)を10m以内に納めるため、いつも課題となります。 勿論用途地域によってですが…。

もうちょっと詳しく言うと、、、
皆さんのお住まいの天井高さはどのくらいでしょう?
大体2.400mm位、もしくは2.350mm位ではないですか?
三階建てで三角屋根^^;の家を作ろうとすると、必然的に天井高さは2.400mm以下となります。

ん!?何故って???
長くなるので単純にザックリと言いますが、地面から基礎まで0.6m、2.4m×3階、1・2階の天井裏(懐)が0.5m×2、3階の懐が0.3mとして計9.1m。
地面から9.1mの高さが屋根の三角形の底辺です。三角形の頂点まであと0.9mしかありません。。。

何故10m以内なのかというと、これを超えると日影規制を受けて、大概はもっと建築条件が厳しくなるんです。
だから10m以内。。。

今回のような条件の場合、斜線が厳しくなって階高(もしくは天井高)が厳しい三階部分は、この不利を何とかしなければなりません。
弊社の過去の事例で掲載させてもらいましたが、綱島西の三階建ての写真があります。 よかったら探してみて下さい^^;

で、鶴見のT様のご要望に中に、二世帯の団欒は2階にするというのがあり、また主な水廻りも2階にして共用スペースとしたいと。。。
3階は子世帯で使用するという事になったのですが、仕事の時間軸が違う事を懸念して、3階にシャワー室を設けたいという事でした。
2世帯で問題?になるのは時間軸の違い、つまり生活スタイルの相違で、此処に気付かいのある子世帯だったりすると上手くいくようです。
2世帯というのは、片方は元々血のつながった親子ですが、片方は所謂義理親子。。。
問題がない世帯は表面化しないのですが、義理の子?に当たる方の気遣いがあるといい方向になるようですね。
子どもも大人の顔色を見ないで済みます。。。なんてね。

そんなことで、有利不利やお互いの生活スタイルを尊重したお住まいが出来上がりました。
予定を越して、また何時もの長い能書きになってしまったので、施工写真はバンバンいきます。(笑)


まずはLDK。
リビング側から見ると。。。


髙橋邸キッチン2


キッチンを見ると。。。


髙橋邸キッチン1


まず特徴としては、このキッチンは“音”に配慮されていて、水場の音が出にくい構造となっています。
通常は吊戸棚も付けて、所謂ハッチ(窓風の開口)にしていましたよね?
水栓から落ちる水音は響かず、換気扇の音も静かです。
対面式キッチンというのが流行った一つの理由は、家事をしながらでも小さなお子さんに目が届くというのがあります。
今回の様に開放的だと、会話もままならないので嫌われていたのですが、こういった特徴のキッチンの場合、例えば夫婦の会話の中で、同じことを繰り返す必要がありません。。。  ちゃんと聞こえますから(笑)

ダイニングテーブルに一々運ぶ前に、カウンターを設けて一旦置き場所が出来ました。
これ、ラジアータパイン(無垢)に内装色に合わせて色付けしたものです。  
ここをケチって、例えば分譲住宅だと張物を使います。
これダメですよ??腐るんで…。
マンションなどでも出窓?カウンター風のものがありますが、結露で腐ってベコベコになりますよね。
確かに張物よりは高価ですが、全体のコストから比べれば微々たるものですし、他に削れるものもあるのではないですか?
因みに一本芯のカウンターです。

それと最近弊社ではブームというか、一面の壁だけ色を変えるという…。^^;
カップボードが来る場所ですが、アクセントとしてはいいと思います。

ユニットバスなんかは最近ありますが…、リフォームなどでも、やりやすいのはトイレですかね?(笑)
で、各階トイレです。


髙橋邸トイレ1




髙橋邸トイレ2



手すりがあるのが1階。 親世帯のトイレです。
手洗いがあるのは2階。
2つとも壁クロスにアクセントを付けています。


2階には浴室・洗面脱衣室があります。
このお住まいは南北に延びており、それぞれにバルコニーがあります。
2階に2か所、3階にも2か所。^^;
この脱衣室はドアからバルコニーに出るのですが、元々発生する湿気や南北に細長い為、換気に不利な点を緩和するため採風機能付きのドアにしています。
元々ユニットバスに乾燥暖房付の換気扇と24時間換気機能で、ある程度の不利は克服していると思います。
埃に湿気、カビなどない方がいいですからね。

その浴室ですが、広さは1.25坪で少し大きめ。
介護を視野に入れたスぺースですが、お孫さん?お子さん?3人で入れるかな?



髙橋邸浴室



で洗面脱衣。。。



髙橋邸脱衣室



洗面脱衣室もユニットバスと同じ1.25坪。
どちらも2.5帖の広さです。
収納は結構ありますが、このお住まいには各階の廊下に小さな物入スペースを設けています。
ストックする用途は様々ですが、あって便利なものですよね。
ココはコストを掛けず、弊社大工が簡単に造りました。^^;


髙橋邸物入


ダボレールを後付して、棚を部取りして小口をテープで隠し。。。みたいな。
棚が足りなくなったらまた作ればいいんですよ。(笑)


3階は寝室がメインですが、ブログの冒頭お話した通り、シャワー室があります。
以前、天井高さが取れなくて、床から壁からFRP防水して作ったことがあります。(リフォームで。。。)
今回、メーカーの寸法が微妙すぎて、最終判断までじっくりお打ち合わせしましたが、何とか他メーカーで出来ました。

自慢でも何でもないのですが、こういった対応ができるのも地場工務店の強み!!
カウンターの話じゃないけど、住まい手もどこにお金をかけて、場合によっては妥協する訳ですけど、私たち創り手側は、何処に時間をかけるか、何処にてもを掛けるかはこだわるんです。
言っては悪いけど、そこに掛かるコストなんて無視しているんですよね。
大手に言わせれば、ソコは企業として甘いんだろうけど、いやいや、大切なのは顧客の満足度ですから。
口コミや、いろんな事情で先々あるだろうメンテナンスやリフォームの時、満足度が本当に高ければ、そのOB客様には宣伝の必要が無い訳です。(笑)

唯刈り取るだけの商法が上手くないのは誰もが知って居る事ですし。。。
とは言いつつも、大手は痛くも痒くもないんだろう。
なんて、グチグチいうのはやめといて…。

シャワー室です。
ちょっと写真撮りづらくて、、、



髙橋邸シャワー



隣?の洗面脱衣スペースを見ると、天井が斜めになっているのが分かると思います。
一般的にこういった不利になるスペースな押入や階段室が多いのですが、ここは夜勤明けの時に使用するので化粧鏡よりも換気や採光を優先しました。

階段はこんな感じ。
細長い空間なので、効率的にデッドスペースなしです。



髙橋邸階段



でも明るいでしょう?
自然光も入ってくるし、細長さからくる感覚的な狭さは緩和されます。
階段のカラーもセパレート!!

色のアクセントは住まい手の遊び心でもあります。
楽しく計画したいですものね?(笑)


で、寝室の一例です。



髙橋邸寝室



ここもアクセント使ってます。
将来、お子さんがもう少し大きくなったら、ウォーキングクロゼットになるのかな?
斜線の影響はありますが、こうした遊び心は住まううえで窮屈さを感じさせません。
そういった演出も建築家の表現の一つかもしれませんね。

余分なコストを掛けず、効率的に将来も見据えて、何より楽しく計画して建ててこそ、注文住宅の良さではないですかね。
売り出しの参考プランを見るたび、ある意味溜息出ます。。。
結果、分譲住宅の方が建築コストが高いって、、、
あまり知られてないんですよね。

よく吟味しましょう!!



久しぶりでしたので長々と一気に書いてしまいました。
来年は酉年。
飛躍の年にしたいです!!

年賀状を作っていると色々な事例を見ますが、、、
最近ブームになっているフクロウ。。。
不苦労と読ませたりするんですね。
勉強になります。

ではみなさま、良いお年を!!
良き出会いがありますように!!!!!
 

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