誰にでも手に入る夢の住まい(第374回 2020年省エネ住宅を考える)

こんにちは。GWももう半ば?と言っていいのでしょうか??
私の知人で9連休とかホザキ(ゴホン、失礼^^;)…いや仰って、一人帰省されている羨ましい方もいらっしゃいますが、弊社は基本的に暦通り。
感覚的には、未だGWに入っていないけど、半分終わっちゃった感じがします。
以前お話しした通り、建設業特に職人さんたちは帰省する人が多いこともあって、纏めて休みを取れるときは取る!慣習みたいなものがあります。
昨今は出稼ぎ労働者も減り、昔より細分化された“建設業界”はそれぞれによって状況も異なり、お盆休みまでない企業も増えました。
帰省する人の多くは田舎の墓参りだったり、若い方は実家に帰るといった具合でしょうか?
冒頭お話しした友人も、家族それぞれに予定がある訳で、と言いつつも羨ましい話ではあります。

さて、最近の私はというと、甘いものを食べ過ぎてもう、、、
結局ペンディングになってしまいましたが、アチコチのクレープ屋さんのリサーチしてました。
あまりにジロジロ見ると感じが悪いので、結局買っちゃうんですよね。。。
店の雰囲気とかコンセプトは大事なものがあります。ペンディングは残念ですが、双方実力がなかったということで諦めました。
暫くは見たくないです、クレープ。(笑)

さて今日の本題^^;

2020年省エネ基準適合住宅という言葉を聞いたことがありますか?
ここで詳細に内容をお話しすると、大変な量になてしまいますので割愛いたしますが…。(検索して頂ければドバっと)
ここで大事なのは、2020年になると、一定以上の省エネ基準を満たした住宅が“義務化”となるという事です。

現在は“指針”として次世代省エネ基準などにあるように、言わば目標があって住宅を建てています。
そういった住宅や従来までの住宅は、法律上では建てられないということになります。
周知については行きわたっている感もありますが、実はまだ不明瞭な事もあります。

例えば、今…、最近までに建ててしまった家はどうなるのか?
資産価値云々を声高に話し、切迫感を煽る(私にはそう思える)業者やメディアもおりますが、今の不動産業界の体質からすれば、古くなった家の価値は下がっていくので、長く住まうつもりで家を建てた方にとっては“転売”する訳ではないので影響は少ないでしょう。
尤も、一定の付加価値を睨みつつ、住宅の質向上を目指している行政においては、資産価値に言及する動きはあります。

以前お話ししましたが、所謂大工さんの家って普通の住宅のように価値は下がらないんですよ。(笑)
額面上?は下がりますが、売値は下がらない。。。つまり固定資産税は下がる?けど、売値はそこまで下がらない訳です。
嫌な言い方をすれば(私にとって)、凝った家だからというのは半分建前で、自分の家だから丁寧に魂込めて造っているだろうと。。。
当然、その誂えも大したものだろうと。。。(笑)

実際数年前、私の父(工務店会長)が、人生最後にもう一度『家を建てたい』と画策し、今の家(実家)を売ろうとしたことがありました。
私どころか、父もびっくり。。。確かに多少は凝った造りではありましたが。。。
まぁ、そんなワケなんです。
因みに建て替えずに売ろうとした理由は環境を替えたいから。
土地の条件や場所が変わった方がオリジナリティがでていいからです。

話を戻して、、、
2020年以降となって“それ以前の住宅”は当然の事ながら旧法で建てているため、新基準には適合しない部分ができてしまいます。
コレ、あくまで“適合しない部分”と解釈したほうがよろしい。
ネットでは“既存不適格”という普通の人なら聞きなれない言葉がアチコチ出ていますが、この言葉の意味は「今の家は、今の法律では不適格だよ」ってこと。
大半の方はこう言うと『え~っ』って言うと思います。当然です。
誤解のないようにいますが、ここでいう既存不適格は欠陥住宅や所謂手抜きみたいな事とはまったく違って、旧法では合法だったんだけれども、新基準とした今だと適格を満たさないという事です。
で先程来お話ししているのですが、この件のみで資産価値云々は単純すぎると。。。

みなさん、世の中にどれほどの“基準不適格な建物”がると思います???

耐震改修事業などに見る新耐震基準、つまり昭和56年6月以前以後で分かれますが、高度経済成長期の住宅を56年6月以降の性能(特に強度)に準ずるようにしましょうという事。
これは物理的にこれが限界なわけで、極端な話56年6月以前の“既存不適格”を現在の法律で“適格”には不可能というより非現実的なわけですね。
特に今の世はエコ推進ですし、俯瞰して言えば省エネについても一連の流れではあります。
ですから、何でも建て替えればいいというわけでもなく、皆が皆出来る訳でもない話です。

ここでもう一つ。。。
建築基準法は、結構な頻度で改正されています。(笑)
乱暴に聞こえるでしょうが、基準法ギリギリで造っているような建物は、法改正の度に既存不適格になる場合が多いです。
多くの住まい手に取ってみれば、ローンも払い終わっていないのに不適格って何で???ってコト。
一生懸命作って、当然その為に労力と見合う予算を払って、、、

だから私は“余剰”の名のもとに強度も仕様も1,2ランク上を付けているのです。当然、同じ予算で。(笑)
特定の不利な条件がない限り、強度については2~5割増しの性能を持たせています。
何故かと言えば答えは単純で、第一には私が嫌だから。そんな家に住みたくないからです。
私の学生時代の恩師も、社会人になった今、様々なこと教えてくれる某セミナーの講師も同じことを言っています。
他の先生方?は、過剰なスペックは己の技術の無さとコストオーバーだそうです。
技術は生涯磨いていくとして、コストは吸収してますよ。これは他のビルダーとの差別化です…なんて言ってます。(笑

根底にあるのは、基準法に限らず、法律というのは最低限の基準・目安であって、逆に言えばやっちゃいけないことの線引きでもあります。
そこをどう捉えるかは建築についていえば価値観の問題となるでしょう。

以上を踏まえた上で、、、

現在、喫緊の?話とすると、現計画を2020年基準にするか否かです。
予算のある例えば二次所得の方や案外ローンを無理なく組める若い方(これから家族が増える)は、終の棲家もしくは長く住まう家という事で一考の価値、、、いや、2020年基準でいいでしょう。
当然、家の様々なスペックを上げる訳ですからイニシャルコストも当然上がります。
だからですかね?ローコストビルダーがハイコストな住宅にシフトしていくのは。。。


もう一つの問題は消費税の問題。

1回延びていますので、景気の状況によっては2度目もあるかもしれません。
1度あったから2度目はないかもしれません。--;
2020年義務化は2030年のZEH(ゼッチ)に向けて動き出していますが、私の予感としては2020年は延期せず、2030年のZEHは延びるかも。。。

つまり端的に言うと、今もしくは来年までに予算組みをしていた方が得というより損をしないのかなぁと。。。
今からちょっと先にお住いの建築をご検討なら、2020年が見えてくる完成時期を考慮して、計画をされたら如何かなぁと思います。
これからの住宅は変わります。
今までは熱を逃がさない的なイメージに対して、これからは熱負荷自体を上げない事になっていきます。
ローコスト住宅のイメージも変わるでしょう。連動して、大手ハウスメーカーの家はある意味昔に戻り、家一軒建てるのにそんなの予算が必要か?になっていきます。
何しろ、マスコミとも連動ですから。。。

何がどこが安いかではなく、物事や本質の適正位置が重要になってきます。
当然、どこで建てようが“職人の質”と“監理者の質”は最重要です。
皆さんワザと?中々言わない事ですが、家の性能を様々ハイスペックにするという事は、職人(大工だけでなく)や監理者(技術者)の現場に対する体制が関わってきます。

ウチが建てたハウスメーカーのナニナニさんは優秀だから、一度に30件も現場を持って…云々。
こんなの今でもないけど、今後は更にありえません。^^;

人件費?管理(現場担当者)費を一杯計上しておきながら、上記の方の現場にはホンの僅かしか見に来ない。
こうなると、仕様書だけがハイスペックで、現実はそれに満たないとなります。
そんな住宅は、その新しい基準ですでに“既存不適格”となりうるかもしれないのです。
自分の目で確かめるという作業自体は、法が変わっても変わりませんね。

築何十年で、、、でもそこまでの住宅はいらないというような方は、2020年までに現在の次世代省エネを建てるほかありません。
但し、私なら。。。
誤解なきように言いますが、次世代省エネの予算=2020年基準の省エネ適合住宅は建てられません。
但し、私なら。。。

つまり、法基準が改正されても、それを睨んだ住宅を創ることは可能です。
それは個別相談で。(笑)

ではよいゴールデンウイークを!!

 

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